6月。
外はジメジメして毎日うっとおしい。
早く夏がきてほしいと常に願う日々だった。
今日の夜から明日の朝にかけて台風が通るらしく、外は風が強い。
俺も荒れていた。
今日も友人と仕事終わりに飲んでいた。
親の会社の子会社に2年前に就職。
もともとそんなところに就職するつもりはこれっぽちもなかったが、就職活動でもらった内定先がブラック企業だったという情けない話であって。
親は自分の会社に入れるのも考えたみたいだが、なんだかんだ最終的に子会社へ。
感謝している。
当時の彼女も応援してくれた。
しかし、その彼女も自分が就職するときには離れた土地への就職を望み・・・そして仕事に打ち込みたいという理由で先日別れを告げられた。
それ以降毎日友人を連れて飲み倒している。
しっかりしなさい!もっと自分のこと考えなさいよ!
そんなんだから親がいないと何もやっていけないんだから!!
常々聞かされていた言葉が痛く、友人に毎日のように飲みながら愚痴っていた(笑)
嫌いじゃない、好きだけど別れるなんて納得なんていかない、それが男って生き物だ。
ったくふざけんな~!
そう叫んでアパートの扉を開けるのが最近の日課になっていた。
アパートの扉を開けると風が勢いよく抜けてきた。
ん?開いてんのか?
そっと部屋を覗くとベランダが少し開いていた。
一瞬泥棒かと思ったが、そういえば昨日の夜から暑くてベランダを開けっ放しだったんだっけ。
そんなことを考えていたら突然天気が変わった。
大雨の予感
雨、雨、雨
テレビをつけると、台風情報の緊急ニュースがやっているくらいだ。
一気に酔いが醒めて窓を閉めた。
不思議だわ、こういう時って。
台風か・・・最低だな。
ボソッとつぶやいたそのときだった。
ホント最低よね、もう少しで流されるところだったわ
前言撤回。まだ酔っているみたいだ。
一人暮らしのアパートに、女の人の声が聞こえた。
辺りを見渡すが、もちろん誰もいない。
10畳のワンルームマンション。
あるのはテーブル、テレビ、棚、そしてベッド。
目の前にはキッチンが見えるが、もちろんキッチンに人が隠れる場所があるわけない。
クローゼットは開けっ放しなので、誰もいないことは一目瞭然。
誰もいない。
しかし、確実に声がした。
あかん・・・今日は飲みすぎた。
幻聴が聞こえる。
ベルトを軽く緩め、スーツのまま、「ばふっ」とベッドに倒れこんだ。
はぁ・・・逃げてきたは良いけど、これからどうしよう
入った先の住人は何だか暗そうなヤツだし
幻聴じゃない。
誰かが喋っている。
しかも俺のことか。
大体部屋がこんなに散らかっている男なんて、女がいない証拠よ。
おい
はぁ・・・ここも台風が過ぎ去ってから出て行こうかしら。
こんなところにいたら体調崩してしまうわ。
誰だ!!
思わず気持ち悪くなって叫んでしまった。
声が止んだ。
雨風だけがうねりをあげる。
誰が暗そうなヤツだって?
出て来い!どこにいる!!
声がしない・・・するわけない。
誰もいないんだから。
そう言い聞かせていた。
誰もいない誰もいない・・・
心の中で念仏のように繰り返し言い聞かせてみるものの、心拍数はものすごいことになっている。お酒のせいもあるが、きっと健康診断すると再検査間違いないレベルそれどころか再検査なしで即入院レベルだと思う。
雨の音が心拍数でかき消される
時間はほんの数秒だったんだと思う
静かに鼓動が聞こえる
気持ち悪い
時がゆっくりと流れた
そして誰もいないという期待は裏切られる
あんた・・・私の言葉がわかるの?
声がした。
それは足元から。
俺は・・・そこにいた声の主に驚きを隠せなかった。
(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン
作者の実話半分ってトコかな?( ̄ー ̄)ニヤリ
どこから入り込んだのでしょうね((笑´∀`))ヶラヶラ
普通に歩いていて、ハムスター見つけたこともあったよ☆
実話・・・は半分も入ってませんが、少なからず自分に置き換えた部分がいくつか出てきます。
そうでもしないとイメージしにくい部分がありますので。
野良ハムスターっているんですね(笑)